企業セミナー

第11回コネット企業セミナーテーマ「消費者志向自主宣言は本当に消費者のためになるの?」を開催

 第11回目“コネット企業セミナー”を2017年10月20日、大阪産業館5階において開催しました。
2015年3月に閣議決定された“消費者基本計画”を受け、消費者庁が消費者志向経営について、企業経営者が取り組むべき活動内容を示し、事業者に消費者志向自主宣言の公表を促しました。2017年10月時点、企業55社が自社の消費者志向経営の取り組みについて「消費者志向自主宣言」をホームページ上などで公表したことから、今年度は「消費者志向自主宣言は本当に消費者のためになるの?」をテーマに開催しました。 
  
    <企業セミナーのプログラム>
1部
1.各社の消費者志向自主宣言を表にまとめて報告しました。
消費者志向自主宣言を公表している10社を選び、まず各社の公式サイトから消費者志向自主宣言をすぐに見つけることができるか、そして『各社の理念』『内容は消費者に理解できるか』など消費者庁の「消費者志向経営の取組の柱と取組み内容の例に沿った内容になっているか等を評価表にして報告しました。
●評価の概要
10社の内、「消費者志向自主宣言」が見つけやすかったのは3社だけだった。「理念」は、ほとんどの会社がお客様の視点、声等を重要と考え、お客様第一、信頼に応える、大切にという文言が記載されていた。特に注目したのは「従業員が真の幸せと生きがいを求める場として存在する」という記載です。良い製品作りには、より良き職場環境も重要なことと思われる。具体的にわかるかという点では、表現が抽象的で一般的に使わないカタカナ用語を羅列しているなど、消費者には理解しにくい会社が多かった。

2.消費者志向自主宣言を消費生活相談事例から考察する
(1)生保関連事例
終身保険の契約をしている。1ヶ月くらい前に「個人情報の変更についてお話ししたい」と担当者が訪れた。その際最新医療特約などの提案を受け、契約を了解した。後日、当生命保険会社に勤務している友人に更新型に変えたのかと聞かれた。特約の契約時に更新型になるなどとの説明は一切受けていない。終身保険に戻すよう保険会社に求めたが、事実確認をとるので10日待ってほしいと言われた。その後、なかなか対応が進まない。
●問題点
個人情報の変更とは何?勧誘が目的か?消費者にとっては不意打ち的な勧誘である。また終身型と更新型は勧めるときは、しっかりメリット、デメリットを説明し、加入者が理解できているか確認すべきである。消費者志向経営とは言えない事例である。

(2)その他の事例から
牛丼のレトルト食品を購入した。中身とパッケージの写真がかけ離れていた。牛肉はミミズのように細くタマネギなどはとろけているのか汁ばかりであった。誇大表示ではないかとメーカーに苦情を言ったが、パッケージの写真は実際に中身を開けて撮影しているので偽ったものではないと言う。客が買った商品の実際を見もしないで言うのは納得できない。
●問題点
パッケージと実際が異なる表示は優良誤認が疑われる。消費者にとってパッケージの写真も商品選択の大きな要素となるので、事業者は十分に注意が必要である。また苦情対応も消費者志向経営とは言えない対応である。メーカーは、商品とパッケージの写真としっかり比較して回答すべきである。

(3)コールセンターの対応事例
商品の使い方がわからなくて、お客様相談窓口に電話したがなかなかつながらない。何度か掛けなおしたが「電話が込み合っています」というアナウンスが流れる。仕方ないので受話器を持ったままアナウンスを聞いていると、「商品の使い方はインターネットで確認できます」と言う音声のあとで、商品の宣伝も始まった。20分以上待ったが、結局商品の使い方を説明してくれるところにはつながらず諦めた。
その後、届いた電話料金の請求書をみたら今までより2000円近く料金が高くなっていた。商品の使い方を知ることもできず、高い通話料金を支払わせられて腹立たしい。    
●問題点
コールセンターに電話してくる消費者は様々である。インターネットで確認できない消
費者もいるのは当然であり、その声を聞くことが大切である。コールセンターは消費者
の疑問や苦情をしっかり聴き取り、社内担当にフィードバックする役割があり、もっと
電話しやすい体制をつくるべきである。
    
3.グループ討議(意見交換)
出席者とコネット会員を4グループに分け、プログラムの発表内容や参加各社の消費者志向自主宣言などについてディスカッションし、その内容とまとめを各グループが発表しました。

2部 場所を変え、懇親会も兼ね情報交換会を開催

 出席者から出た意見の多くは「消費者の安全・安心に係るリスク情報が、会社のトップに届く体制をとること」が重要視されていることは分かりました。その一歩であるコールセンターのシステムも、今一度見直してみる必要があるという声もありました。また消費者庁が示した取り組むべき活動内容のひとつに挙げられている『定期的に消費者・顧客との意見交換の場に参加または開催や消費者との協働による社会的な課題解決に向けた活動等、消費者・顧客との双方向の情報交換を行う』という項目については、消費生活センターなど行政の現場の声が聞きたいが、どのようにすればよいかわからないなどの声も聞かれました。我々消費者団体も消費者志向経営を推進させるために、その一環を担っており、今後も互いの情報提供・交換の場としてコネットの企業セミナーの必要性を感じました。                        (文責・松尾)

NPO法人「消費者情報ネット」コネット(Consumer's Information Network)は、消費者問題の専門家集団です。

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おしらせ

第25回 調査研究発表会・意見交換会のご案内


日 時 2018年7月27日(金)13:30〜16:30
場 所 大阪産業創造館 5階研修室E
テーマ 1部「相談現場における保険の今」〜様々な相談事例の紹介など〜
    2部 意見交換・懇親会
主 催 NPO法人消費者情報ネット生損保研究会ぐるーぷ31
問合せ 電話 06-6311-3456(10時から15時)
    メール connnet@npo-connet.org
案内はこちら
アンケートのお願い

第13回通常総会を開催します

日時:平成30年5月26日(土)9:45〜12:00 
場所:大阪産業創造館 6階 会議室B
総会:9:45〜10:15
記念講演会:10:20〜12:00
テーマ:「改正民法が私たちの暮らしにどうかかわるのか」
講師:坂東俊矢氏(京都産業大学法学部教授・弁護士)
*終了後、昼食&親睦会を予定しています。

第11回コネット企業セミナーのご案内

第11回コネット企業セミナーを開催します。
日 時 平成29年10月20日(金)13:30〜16:00
場 所 大阪産業創造館 5階 研修室E
テーマ 「消費者志向自主宣言は本当に消費者のためになるの?」
内 容 1部 相談事例から見る消費者志向経営
グループディスカッション
参加費 コネット賛助会員 一人1000円
その他      一人3000円
2部 意見交換会 親睦を兼ねた交流会
参加費  一人4000円
お申込みはコネット事務局まで
電話06−6311−3456 FAX 06−6366−5077
メール connet@npo-connet.org
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